慶應義塾大学松原弘典研究室 コンゴ民主共和国「アカデックス小学校」プロジェクト2010

“建築というフィールドから一歩外に出て、現地で文化交流。

今年のフィールドワークでは、松原弘典研究室も「建築」というフィールドから一歩外に出て、様々な活動を行った。

コンゴ民主共和国高等教育省訪問

このプロジェクトの発展のため、長谷部葉子研究室と共に、松原弘典研究室もコンゴ民主共和国の高等教育省を訪問し、日本とコンゴ間の学術交流提携覚書の調印式に参加した。慶應大学SFCとコンゴの建築大学、教育大学、キンシャサ大学が、これから学生や教員同士の交流をしていくための覚書で、高等教育省大臣がサインした重要な式典だった。この学術交流はコンゴの各大学の学生にアカデックス小学校に来る機会を設け、実際の教育の現場に触れる機会を作ることにもなる。コンゴの教育は、いまだ発展途上にあり日本人と共同で行う教育の現場は極めて稀である。そのような現場を開かれた場所にして発信していくことは、コンゴの教育に貢献する、もしくは教育の現状のあり方を変えていこうとする本プロジェクトにとって、大きな意味を持つのではないだろうか。

現地人との文化交流

今回の渡航では「建築」というフィールドから一歩外に出て、交流村のサッカーイベントに参加する等、様々な文化交流を行った。特に印象的だったのが、キンシャサ都市部の教会に招かれた時のことである。そこは一般的な宗教建築のように、礼拝する空間において建築の圧倒的な力を感じる場所ではなかった。建築の力というよりもむしろ、人の力を目の当たりにしたのだった。その教会の礼拝空間は、大屋根がかかってはいるが、一部の緑色半透明トタンから光が差し込むだけで、下は砂地、そこに長椅子が並べられているだけの半屋外空間である。驚いたのは、礼拝時に大勢の人々が踊って歌って騒ぐお祭りのような形式であり、欧米式の礼拝とは全く異質のものであったことだ。

ひょんなことから、慶應義塾大学SFCの学生と信者の方々でファッションショーをすることになり、日本とコンゴの若者同士でペアを組み、大勢の教会関係者の前に立った。施工の際に使っていた日本の足袋をブーツに見立てて日本風にしたりと、即興で対応した。出番の直前には、わずか数分で仕込まれたダンスを披露することにもなり大変だったが、始まってみるとコンゴ人特有の陽気さで大いに盛り上がった。郷に入っては郷に従え、思い切って挑んで大成功だった。この経験から、コンゴ特有の原初的な部分を自分たちの内にも発見できた。

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  • 調印式の様子調印式の様子
  • 調印式後、学生との交流調印式後、学生との交流
  • 教会建物内の様子教会建物内の様子
  • ファッションショーのエンディング ファッションショーのエンディング