防災備蓄に対する意識が低い一人暮らしの若者をターゲットに、ローリングストックを習慣化する呼び水として、インテリアアイテム『だるまストック』および『GO-KURABOX』を提案した。
前者は代表的な備蓄食品である缶詰とシリコン製の専用パーツを垂直方向に重ね、伝統的玩具「だるま落とし」に見立てたものである。一般的な6号缶(直径74.1mm)とその前後の規格に適合する。缶詰の消費は体長を大きく変化させ、ユーザに買い足しを促す。後者は即席袋麺やより小さな備蓄食品を保存するA2厚紙製の組み箱で、表面には伝統的備蓄倉庫「郷倉」をモチーフとしたグラフィックが表示される。屋根部分が大きく片開きし、中身を容易に出し入れできる。壁面には印刷の「なまこ壁」にそってスリットが設けてあり、備蓄の状態が見てとれる。
大学生を対象とした検証の結果、視界に入る機会が多いため、その存在や備蓄状態を絶えず意識するようになったとのことであった。