デザインに関わる情報を広く発信するサイト「JDN」で、20年以上続くコラム「注目のデザイナー」。デザインディレクターとして活躍する桐山登士樹さんが、毎月、旬のデザイナーをセレクトし、その代表作や直近の作品を紹介しています。
これまでに登場したデザイナーは総勢300人(2024年5月時点)。デザイン業界の“いま”を知ることができ、現役のデザイナーたちもチェックしている人気コラムです。
今回、デザインノトビラではJDN編集部と協力し、同コラムに登場したデザイナーの方々のうち、2012年以降の皆さん(174人)の出身校をリストアップ。桐山さんが選ぶ「注目のデザイナー」を数多く輩出する学校とは、いったいどこなのでしょうか?
第二弾では、「短大・専門学校・その他教育機関」のランキングをご紹介します!
順位 | 学校名 | 掲載人数 |
---|---|---|
1位 | 桑沢デザイン研究所 | 5人 |
2位 | 女子美術大学短期大学部 | 2人 |
3位 | 大阪デザイナー専門学校(現:大阪デザイナー・アカデミー) 文化服装学院 上松技術専門校 ICSカレッジオブアーツ 富山商船高等専門学校(現:富山高等専門学校)※ 福島県立会津短期大学(現:会津大学短期大学部)※ 長岡短期大学(現:富山大学)※ 富山ガラス造形研究所※ | 1人 |
※富山商船高等専門学校と福島県立会津短期大学、長岡短期大学と富山ガラス造形研究所の出身デザイナーは同一人物
短大・専門学校・その他教育機関のうち最も多く注目のデザイナーを輩出したのは、桑沢デザイン研究所でした。
同校は大学を含む総合ランキングでも5位にランクインし、前回記事でもご紹介しています。プロダクトデザインの分野でミニマルな造形を追求し続けるインダストリアルデザイナー・渡辺弘明さん(リビングデザイン研究科卒)、そして当時キヤノン株式会社で多くのプロダクトデザインを手がけながら「SABO STUDIO」として独自のデザイン活動を行っていた清水久和さん(インダストリアルデザイン科卒)が登場しました。
続く2位は女子美術大学短期大学部。同校からは、現代美術家コラボレーターとして作品制作やマネージメントに携わり、現在は株式会社箔一ブランドディレクター、shokolatt brandingのCEOなどを務める鶴本晶子さん。さらに、デザイン事業をはじめ製品の企画やプロデュースなどをおこなう株式会社SyuRo代表でデザイナー/クリエイティブディレクターの宇南山加子さん(生活デザイン科卒)が登場しています。
3位には8校が並びました。まず、長岡短期大学(現:富山大学、金属工芸科)と富山ガラス造形研究所(研究科)からは、国内外で活躍するガラス作家の塚田美登里さん。大阪デザイナー専門学校(現:大阪デザイナー・アカデミー)からは、プロダクトデザインを軸に、幅広くデザインに携わるクリエイティブスタジオ・AZUCHIの橋本崇秀さん(プロダクトデザイン科卒)。橋本さんは同校を卒業後、神戸芸術工科大学のプロダクトデザイン学科も卒業されています。
また、富山商船高等専門学校(現:富山高等専門学校、航海科)と福島県立会津短期大学(現:会津大学短期大学部、デザイン科)を卒業された、プロダクトデザイナーの萩野光宣さん。荻野さんは新潟・燕三条の地場産業にて多くのデザイン開発を手がけています。
そして、文化服装学院からは、在学中にクリエイティブスタジオ・EDING:POSTを設立されたデザイナーの加藤智啓さん(アパレルデザイン科卒)、上松技術専門校からは、東京藝術大学を卒業後に同校で木工を学んだ家具デザイナーの横田哲郎さん(木工科卒)。
ICSカレッジオブアーツからは、国内外の空間デザインを手がけるインテリアデザインオフィスI IN設立メンバーのひとり、湯山皓さんが登場しました。なお湯山さんは東京学芸大学の教育学部も卒業されています。
今回は、「短大・専門学校・その他教育機関」のランキング1~3位までと、登場した「注目のデザイナー」のみなさんをご紹介しました。出身校については、デザインノトビラの「学校をさがす」ページからも調べることができます。
また、ここで紹介しきれなかったデザイナーは他にもたくさんいます。これまでどんなデザイナーが活躍し、学生時代にどんな環境で学んできたのかを知ることは、学校選びのヒントになるはず。ぜひJDNの「注目のデザイナー」もチェックしてみてくださいね!