専門学校/私立/東京都

東京デザインプレックス研究所 (昼1年制)

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所在地
〒150-0041
東京都渋谷区神南1-12-10 (旧渋谷電力館)

読みもの

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インタビュー
東京デザインプレックス研究所 (昼1年制)

デザインの可能性を広げる「ソーシャルデザイン」の魅力

世界各国で持続可能な社会づくりが求められている昨今。社会の仕組みや制度のデザインを通して世の中の課題を解決するために、さまざまな活動がおこなわれるようになりました。そういった活動は「ソーシャルデザイン」と呼ばれ、時代の変化とともに需要の高まりが見られます。なかでも、ソーシャルデザインを教育コンセプトのひとつに掲げる東京デザインプレックス研究所(以下、TDP)では、学⽣主体のラボラトリー「フューチャーデザインラボ」を企画・運営。「ソーシャル・カルチャー・ビジネス的視点を持つデザイナーを未来に向けて輩出する」ことを⽬的とし、積極的に活動しています。今回、同校の修了生でデザインを通じて社会課題に向き合うプロジェクトに携わる鴻戸美月さん、水島素美さん、兵藤海さん、藤森晶子さんの4名に、「フューチャーデザインラボ」発のプロジェクトの内容やソーシャルデザインの面白さ、身についたスキルなどについて語っていただきました。「死生観」「イマジナリーフレンド」「固定種野菜」「医療」……4人が向き合う社会課題とは――プロジェクトに取り組むことになった経緯についてみなさんにうかがいます。まずは、「さだまらないオバケプロジェクト」のメンバーとして人々の死生観をデザインの力で変えていく活動をしている鴻戸さん、いかがでしょうか。鴻戸美月さん(以下、鴻戸):TDPに入学し、同校が運営する「フューチャーデザインラボ」に所属したことがプロジェクト発足のきっかけです。  前職はアパレル会社に勤務していた鴻戸さん。2019年4月〜9月にTDPのグラフィック/DTP専攻を受講。修了後、フリーランスでデザイン業務をおこないながら「フューチャーデザインラボ」に参加  鴻戸:ラボに所属すると数名でチームを組み、取り組みたいテーマについて話し合います。私が世の中の死生観に興味を持つようになったのは、TDPスタッフの方がお母様を亡くされ、遺品を捨てられないと話していたのがきっかけでした。現代の日本では「死」について語ることはあまり好ましく思われません。そのため、悲しみを一人で抱えて塞ぎ込んでしまう。これは誰もがいつか必ず直面する問題です。だからこそ、私たちは「死」の捉え方をデザインの力で変えていきたいと思いました。遺された人が、亡くなった人との思い出を生きる糧にできるような世の中にしようと、さまざまな製品を開発しています。共通の故人を知る人同士で集まり、故人の思い出を語り合いながら振り返るきっかけをつくるカードゲーム「ソラがハレるまで」。死別によって心に抱えたモヤモヤとした気持ちを発散し、もう一度故人との素敵な思い出と出会ってほしいという思いが込められている ――水島さんも鴻戸さんと同じく「フューチャーデザインラボ」に所属しているんですよね?水島素美さん(以下、水島):本業である経営企画の仕事をする中で、思考が凝り固まっていることに気づき、新しい視点や発想力を身につけるためにTDPでの学び直しを決めました。特に「フューチャーデザインラボ」は未来を予測しながら課題を発見しアプローチするという点で、本業にも学びが活かせそうだと思い参加しました。アパレルブランドの経営企画として働いている水島さん。2019年10月〜2020年6月にTDPのグラフィック/DTP専攻を受講し、フューチャーデザインラボの第4期生として活動している  ――水島さんは、大人の発想力を高める「オルタナフレンドプロジェクト」のメンバーですが、「オルタナフレンド」とはなんなのでしょう?水島:一言で表すと「大人版イマジナリーフレンド※」です。子供の豊かな発想力によって生み出されるイマジナリーフレンドは、年齢が上がるにつれて消えてしまいます。それなのに、発想力は大人になっても求められる。私自身、本業やラボの活動で、アイデアが思うように出てこなくてやきもきする経験を幾度となくしてきました。そんな中で、イマジナリーフレンドが認知科学の観点で発想力を高める存在として有効だという論文を見つけて、私たち大人に必要なのは発想を手助けしてくれる相棒だと思ったんです。本プロジェクトではワークショップなどを通じて、その相棒として私たちが考えた「オルタナフレンド」を見つける活動をしています。※「イマジナリーフレンド」とは、通常幼少期に見られる「空想上の友人」のこと。発達心理学などで用いられる言葉コミュニティスペース「SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)」にて、未知の価値に挑戦するプロジェクトとして参加したオルタナフレンドの展示風景。そのほか、日本最大級の科学と社会をつなぐオープンフォーラム「サイエンスアゴラ」などでワークショップを実施  ――現在Web制作会社でデザイナーを本業としている兵藤さんも「フューチャーデザインラボ」所属ですが、ソーシャルデザインに興味を持ったきっかけを教えてください。兵藤海さん(以下、兵藤):TDPのティーチングアシスタントがこのラボを薦めてくれたことが、きっかけでした。もともと自分が本業で培ってきたデザインのスキルを社会に活かしたいという思いが強く、当時コロナ禍だったこともあって何か世の中に貢献したいと感じていたんです。そんな時にラボの存在を知り、これは挑戦しないと後悔するなと応募を決めました。UIデザイナーを経て、現在Web制作会社でデザイナー兼ディレクターとして働いている兵藤さん。2022年1月〜2022年9月にTDPのグラフィック/DTP専攻を受講し、フューチャーデザインラボ第5期生として活動 ――兵藤さんは絶滅の恐れがある固定種野菜を持続させるためのプロジェクトのメンバーですが、固定種野菜とはどんな野菜なのでしょうか?兵藤:固定種野菜とは、スーパーなどでほとんど出回ることのない、人が手を加えることで何世代にもわたり特性が受け継がれている野菜のことです。これらの野菜は、収穫量が少ないことや外食産業の普及などを理由に生産農家が減り、現在絶滅の危機に直面しています。その現状を知った私たちはフィールドワークとして各地の農家をまわり、固定種野菜の現状について調べていきました。拾い上げた課題をもとにシェフとコラボした試食イベントを開催するなど、固定種野菜の魅力を知ってもらい、ファンを増やす活動をおこなっています。固定種野菜が持続するためのサイクルを「知る・興味→体験→拡散→再購入・新規購入者の獲得→需要増加→生産者増加」と考え、このうち「体験」を提供するイベントを実施。イタリアンレストランのシェフがこの日のために開発した特別メニューを振るまった ――続いて、ストーマ(人工肛門)を手術で造設した患者さんの生活を豊かにするための「ストーマパウチプロジェクト」のメンバーである藤森さん。お三方とは違う経緯でプロジェクトに参加されたんですよね?藤森晶子さん(以下、藤森):私は横浜市立大学先端医科学研究センターのコミュニケーション・デザイン・センターで、医療現場の課題をデザインの力で解決する仕事をしています。本プロジェクトは、ストーマ(人工肛門)を手術で造設した方が排泄物をためておく透明のパウチ(袋)に貼る、デザインステッカーの開発プロジェクトです。患者さんの気持ちを少しでも明るくしたいという大腸外科医の先生の想いから誕生しました。デザインが肝となるプロジェクトなので、ソーシャルデザイン分野で横浜市立大学と長年交流のあるTDPと共同で活動をスタート。本学とTDPの架け橋役として、TDP出身で本学のデザインセンターで働く私が発足メンバーに加わりました。横浜市立大学先端医科学研究センターのコミュニケーション・デザイン・センターのデザイナーとして働く藤森さん。2017年7月〜11月にTDPのグラフィック/DTP専攻を受講し、修了後「ストリートメディカルスクール(TDPと横浜市立大学との協働カリキュラム。TDPの修了生と医療関係者が集い、デザインや医療のプロフェッショナルに学ぶ教育プログラム)」の1期生に。プログラム修了後も2期生のアドバイザーを務める ――医療分野の課題をデザインで解決するにあたって、どのようなことが大変でしたか?藤森:私たちがデザインしているのは、透明で中身が確認しやすいという医療側のメリットに特化したストーマパウチを、患者さんの好みや気持ちに寄り添ってアレンジするためのステッカーです。しかし、それは機能上なくても問題ないもの。だからこそ、患者さんが使用中に邪魔に感じたり、不具合が起きたりするようなことは決してあってはなりません。ステッカーのグラフィックをデザインして終わりというわけではなく、医療の観点からも使用して問題がないかを細かく検証していく必要があります。ストーマパウチのステッカーデザインはTDPの学生たちが担当。藤森さんはそれらの取りまとめやステッカーカタログのデザインのほか、クラウドファンディングの運営、ストーマパウチメーカーや印刷会社とのやりとり、納品までのディレクションを担当している 完成までは試行錯誤の繰り返しでしたが、先生やストーマパウチメーカー、印刷会社などあらゆる分野のプロの方たちの協力のもと、ステッカーを無事患者さんに届けることができました。大変なことも多かったですが、使っていただいた方から喜びの声をいただいた時は、心からつくって良かったと思いましたね。デザインとは、自分の気づきを形にする力――プロジェクトに取り組んだからこそ得られた学びや身についたスキルはありますか?鴻戸:学生としてデザインを勉強していた時は、自分が身につけた制作スキルで何ができるのか、よくわかっていませんでした。しかし、プロジェクト活動の中で、自分たちで問題を発見し、深掘りし、アイデアを形にするまでやり通す力が身についたと感じています。「デザイン」とは、こうなったらよいと思ったことを自分の手で実現させる力でもあるんだと、身に染みて実感しました。――ソーシャルデザインの対象となる社会課題の中には、鴻戸さんが向き合っている「死」の問題も含まれているのですね。鴻戸:私たちは、課題をデザインで解決したいというより、課題についてみんなが考えるきっかけをつくりたいと考えています。「私たちはこう思うんです!」と信念をぶつける活動ではなく、「こういう考え方をしてみてはどうだろう?」と優しいコミュニケーションをしていきたい。そういういろんなコミュニケーションを生み出すことができるのもデザインの魅力の一つだと思います。違和感と向き合いつづけることが大事――ソーシャルデザインに携わる上で大事なことを教えてください。兵藤:ソーシャルデザインの活動では、自分の気持ちや違和感を大事にすることがすごく大切だと思います。自分たちが提起した問題に対して、本気で解決したいという想いが、人々に共感されるデザインを生み出します。もし日常にちょっとした違和感を覚えているなら、その感覚を大事にしながら、いろんなソーシャルデザインの事例を調べてみるのもいいかもしれません。水島:仕事をしていると自分では違和感があっても、それを受け入れるのが大人だという価値観が当たり前になりがちです。私もそうでした。しかし、ラボでの活動を通して世の中の当たり前に対して「本当にそうなのか?」と自分で問いを立てる力が身につきました。デザインの領域は目に見えるものだけでなく、課題提起や戦略、コンセプトなど目に見えない部分まで広がっています。特にソーシャルデザインはその目に見えない部分を考え抜く力が試される分野です。そういった思考力を身につけたい人にとっては最高のフィールドだと思います!アイデアを形にすることから始めてみてほしい――最後に、デザイン分野に興味を持っている読者のみなさんにメッセージをお願いします!藤森:ソーシャルデザインに取り組む中での一番のやりがいは、自分の頭の中のものを社会に役立つ形で具現化できることです。口頭だけのアイデアや実現性のないイメージでとどまっていたものを最後までつくり切ることは、自信にもつながります。もちろんつくってみて初めてわかる自分の至らなさもたくさんあります。だけど、より良いものをつくるために、頭の中だけで終わらせずに、とにかくスケッチや模型など自分の手でつくってみることを大事にしてほしいです。そういった機会がTDPには豊富にあるので、デザインに少しでも興味のある方はぜひチャレンジしてほしいと思います!取材・文:濱田あゆみ(ランニングホームラン) 撮影:加藤雄太 編集:萩原あとり(JDN)
2023年8月29日(火)
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インタビュー
東京デザインプレックス研究所 (昼1年制)

デザイナーへの近道は「1年間の実践授業」と「デザインコンペ」

デザイナーになりたい。だけど、どんなステップを踏めば良いのかわからない。そんな方にとって「デザイン学校」と「デザインコンペ」は理想を叶える手段になるかもしれません。学校で身につけた知識やスキルを、デザインコンペを通して実績に変える。新たなキャリアを切り拓くカギが、好きなことを仕事につなげる「デザイン学校」と「コンペ」に隠されています。今回は、デザインノトビラとコンテスト情報サイト「登竜門」の連動企画。実践的に学べるデザイン専門校「東京デザインプレックス研究所(以下、TDP)」を卒業し、デザインコンペ受賞の実績を活かしてデザイナーへの転身に挑む増谷誠志郎さん(以下、増谷)と髙田夏希さん(以下、髙田)にお話を伺いました。「デザインノトビラ」では、学校での学びを中心にご紹介します。【「コンペ編 by 登竜門」はこちら!】新たなチャレンジを、東京デザインプレックス研究所で。― 増谷さんは社会人を4年間経験した後、髙田さんは大学休学後にTDPに入学されているとのことですが、入学前はどんなことをしていたのですか?増谷:もともとものづくりが好きで、自動車部品メーカーでエンジン部品の開発に携わっていました。そんな中で、4年目には自分がやりたかったことは一通り経験できたと感じるようになって。そこで改めて「自分が今一番やりたいことって?」と考えた時に、学生時代から興味があったデザインが思い浮かんだんです。でも、当時の僕にはデザインに関する知識は何もなかったので基礎から学ぼうと、デザイン系の学校を探し始めました。増谷誠志郎(ますたにせいしろう) 自動車部品メーカーに4年間在籍後、東京デザインプレックス研究所 デジタルコミュニケーションデザイン専攻に入学、2020年3月修了。同年9月に友人と「SANAGI design studio」を設立。代表作は、2020年度 東京ビジネスデザインアワードの最優秀賞提案であり後に商品化した「さかなかるた」で、2022年グッドデザイン賞(グッドデザインベスト100、グッドフォーカス賞)も受賞している。2021年度 東京ビジネスデザインアワードでも優秀賞など3つの賞を獲得。 ― デザインとは全く異なる分野からのチャレンジだったのですね。髙田さんはいかがですか?髙田:私は大学で演劇を学びながら、役者を目指してオーディションや舞台の稽古に明け暮れていました。しかし、舞台活動に打ち込むと大学に通う時間がない。まずは自分がやりたいことに向き合おうと、2年生の時に大学を休学することにしました。デザインの仕事に興味を持ち始めたのは、音楽活動をしている知り合いのCDジャケット制作がきっかけでした。私が以前から趣味でイラストを描いていることを知って、依頼してくれたんです。それから、演劇をしながらデザイン制作活動もするようになりました。髙田夏希(たかた なつき) 大学で演劇を専攻した後、東京デザインプレックス研究所 デジタルコミュニケーションデザイン専攻に入学、2022年3月に修了。同校講師アシスタントを務め、現在はフリーランスのデザイナーとして活躍中。「デザインで演劇を盛り上げる」という目標に向けて制作活動を行う。「JAGDA国際学生ポスターアワード2022」金賞受賞。 ― デザイン系の学校への入学を決めた理由はなんだったのでしょうか?髙田:演劇もデザインも本当に楽しくて、両方続けていきたかったのですが、現実的にお金を稼ぐことを考えて、デザインスキルを磨いていこうと、デザイン学校への入学を決めました。個性豊かで熱量の高い生徒に囲まれた、刺激的な学校生活。― 多くのデザイン系専門学校がある中で、TDPを選んだ決め手を教えてください。増谷:僕はとにかく早くスキルを身につけたいという想いがありました。だから、1年制で短期間、かつ実践的な授業が多かったTDPが一番魅力に感じたんです。エンジン部品開発に携わっていた時から「やりながら覚えていくこと」を大事にしていたので、学び方のスタイルも自分に合っていると思いましたね。髙田:私も増谷さんと同じ理由でしたね。実践的な授業でいうと、たとえば広告やパッケージ、Webサイト制作など実際に作品をつくる授業だけでなく、デザインの目的から組み立てるブランディングの授業などがありました。デザインの仕事に必要な工程を一から学ぶことができるので、デザイナーに必要なスキルが身につくと思ったんです。― 実際にTDPに通い始めた時の心境はいかがでしたか?増谷:「想像以上にいろんな人がいるんだなあ」と驚きの連続でした(笑)。僕と同じように仕事をやめて入学した人も多く、それぞれが違った専門性を持っていて、本当に刺激になりましたね。牛への愛をひたすら語る農協出身のクラスメイトもいて、今でも強烈に覚えています(笑)。髙田:私のクラスも個性的な人が多かったです!だけど、デザインに関してはみんな初心者。だからこそ、クラスメイトの成長がそのまま自分への刺激になるんです。1年という限られた時間だからこそ、「絶対にこの間に学びきろう!」という意欲をみんな持っている。とにかくみんなの士気が常に高い環境でしたね。授業風景 デザインそのものの考え方が、今の仕事にも生きている。― 学校生活についてお伺いしましたが、TDPで学んだことの中で、今の仕事に活きていることを教えてください。増谷:やはり実践的なスキルが学べたのはとても大きかったように思います。特に「プレックスプログラム」という各業界のトップクリエイターが登壇するワークショップでは、実際の案件をベースにしたワークを通して、デザインにおける根本的な考え方を学ぶことができました。「プレックスプログラム」のワークショップの様子 入学前の僕は、デザインとはかっこいいモノをつくることだと思っていました。しかし、ワークショップでロゴ制作や商品企画をしていると、むしろ見た目以外の部分の考察が大切だと身にしみてわかってくるんです。まず目的やターゲットをしっかり考え抜くこと。デザインを機能させるために、この考えはデザイナーとしてずっと大事にしています。― 増谷さんは卒業後デザインコンペ『東京ビジネスデザインアワード』で最優秀賞を獲得していますが、応募作品を制作する際にも、デザインの目的やターゲットから向き合うという考え方を大事にしていたのでしょうか?増谷:そうですね。僕は42億色を表現できる印刷技術を持った企業の課題を解決するために、「さかなかるた」というプロダクトを考案しました。このプロダクトを制作する時に一番大事にしたのは「その企業が持つ技術力を活かしながら、看板商品となる新たな収益源をつくる」という目的。そのために、「企業内で制作を完結できるか」ということをかなり意識してデザインしました。2020年度東京ビジネスデザインアワード最優秀賞・2022年度グッドデザイン賞「さかなかるた」 金賞獲得のカギは、さまざまな人の目線を取り入れたこと。― 髙田さんも卒業後に『JAGDA国際学生ポスターアワード2022』で金賞を受賞しています。どんなことを意識しながら制作していたのでしょうか?髙田: この作品は、自分が当事者であることと、配置するもの全てに意図を持たせることを意識しながら制作しました。あと、たくさんの人に意見を聞きました。作品に対して意見を聞くことに苦手意識があったのですが、この作品では初めて素直に意見を聞けました。皆さまざまな好みがある中、汲み取りたいところを汲み取って、自分に響かない意見は反映させない、という判断ができたのは大きかったと思います。JAGDA国際学生ポスターアワード2022 金賞「ILY」 デザインコンペへの挑戦について、詳しくは「コンペ編 by 登竜門」へ!「迷ったらGO!」道筋は入学してから見つかる。― 最後に、TDPに興味を持っている方や入学を検討している方に向けて、メッセージをお願いします!髙田:TDPは課題も多く大変なことはたくさんありますが、1年しかないからこそ、途中でだらけることなく学業に専念できる学校です。また、グラフィックもWebも両方学べるカリキュラムなので、デザイナーとして様々な武器が身につけられる。私自身、グラフィックの仕事を中心にやりつつ、Webデザインの仕事も受注したりと、幅広い業務に携わることができています。とにかく私から言いたいのは「迷ったらGO!進んでほしい」ということです!今は目標ややりたいことがはっきりしていなくても、TDPに通っている中で道筋が見えてきます。増谷:やる気次第でどうにでもなるので、難しいことは考えずに「デザインを学びたい」と思ったらまっすぐ突き進んでみてほしいと思います。髙田さんも言っていましたが、具体的なことは入ってみてから考えればいいし、TDPはいろんな選択肢が広がっている場所です。「1年で絶対に学びきるぞ!」という気持ちで、なりたい自分に近づいていってほしいですね。
2023年3月22日(水)

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