第52回文化学園大学 造形学部 卒業研究展 学長賞作品
島根県隠岐郡の知夫村に、「デュアルライフ×ゼロ・ウェイスト」というキーワードに基づいた、「交流、創る、物販」の3つの機能を持つ地域住民が主役の継続的な環境型複合施設を提案した。
私が選定した敷地は港を臨む傾斜地で、海との関係を意識しながら、地域特有の船小屋群をモチーフとした屋根の下に、通路と新たな生活空間を創った。誰もが気軽に立ち寄り、長居できる場所を目指す。空間的な連続性だけでなく、デュアルライフの移住者と地元住民、人間と自然が共存する場となることを期待している。
「未来を変えた 島の学校」という本を読んだことがきっかけで、隠岐諸島の知夫村のことを知った。 知夫村は人口の社会減を抑制するため、「島留学」などの総合戦略を取り込んだ結果、大幅な人口増と人口構成の若返りを達成したが、短期型滞在観光の単一性と増え続けるゴミ排出量という新たな状況も浮き彫りとなっている。
そこで、私は知夫村における問題を把握し、 良好な地域づくりと島内環境への配慮のため「デュアルライフ×ゼロ・ウェイスト」 が生まれた。