本作品は、高校生・大学生のためのコワーキングスペースの提案である。
学生が勉強や作業をする場所には、「学校は休日に空いていない」「図書館や塾は私語厳禁の制限がある」「飲食店は混雑による時間制限や騒音が大きい」など、さまざまな課題がある。そこで、一つの空間を多様な目的で自由に利用できる「学生のための居処」が必要だと考えた。
職場や自宅以外の作業場所としては、コロナ禍下において増加した『コワーキングスペース』があり、これらは社会人をターゲットとしたものがほとんどである。しかし、学生を対象とした調査の結果、既存の『コワーキングスペース』は、価格の高さや設備の不足など、学生の利用には適していないことがわかった。そこで、利用者を高校生と大学生に絞り、学生が必要とする設備を備えた新しい『コワーキングスペース』を既存の図書館の一角に提案した。
「公」と「個」のスペースを設け、高校生と大学生が共存しながら、悩みを共有したり勉強を教えあったりする新たなつながりが生まれる『居所』を構築した。 運営は学⽣アルバイトが担い、図書館併設型で低価格を実現し、塾制度を導⼊することで安定した運営を図ることとした。