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美大・デザイン系大学生に聞く、学生生活のリアル!(3)

武蔵野美術大学 芸術祭実行委員会執行部のみなさんに聞きました
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進学を考える時に気になるのが、リアルな大学生活の様子。なかでもカリキュラムやイベントに特徴がある美大・デザイン系大学の様子は、外部からではわかりづらいもの。そこで「デザインノトビラ」では、実際に美大・デザイン系大学に通っている学生の皆さんを取材して、リアルな学生生活を聞いちゃいました!

第1回第2回に引き続き、武蔵野美術大学(以下、ムサビ)で学園祭「武蔵野美術大学芸術祭2022 まうじゃないか」の準備に励む、「芸術祭実行委員会執行部」の方4名にお話を伺っています。今回ご紹介するのは、造形学部視覚伝達デザイン学科2年で実行委員会執行部のOさんです。

前回の記事はこちら>【第2回】美大・デザイン系大学生に聞く、学生生活のリアル!(2)


美大生になって、自分が知らなかった自分に出会えた


 ―― 執行部の皆さん、本当にお忙しいようですが、Oさんは今どんなスケジュールで学生生活を送られていますか?

午前中の授業に合わせて大学に行き、授業や課題、芸術祭の準備をして帰宅すると、就寝するのは日付が変わった後ですね。芸術祭の準備は、空きコマ(自分が選択している講義と講義の合間)や放課後を利用して行っています。


講義の合間を縫って行われる、芸術祭の準備

 

 ―― 大学では、どんな講義がお好きですか?

「写真演習」が好きです。座学では写真やカメラの仕組みと歴史を知ることができ、実習では、スタジオと暗室を使って本格的な撮影やフィルムの現像を体験できるのが魅力です。写真を撮る習慣ができると、これまで何気なく見ていた景色を観察する目で見られるようになりました。景色を眺めながら構図を考えるのがとても楽しく、他の制作にも、この経験はつながっていきそうです。

 ―― アルバイトやサークル活動などはされていますか?

テレビセットの装飾などを扱う会社でアルバイトをしています。私は収録現場で、床材や装飾を飾ったりバラしたりする部署に所属しています。芸術祭準備期間は少しお休みしていますが、それ以外は週に数日勤務しています。

サークルは「東京五美術大学管弦楽団」という、東京の5つの美術大学からなるオーケストラサークルに所属しています。非公認ですが、ビリヤードサークルにも籍を置いています。また、友達と一緒に「ensemble」という演劇ユニットで演劇をつくっており、舞台美術を担当しています。3月にオリジナルの2.5次元作品の公演を予定していますので、ぜひ足をお運びください。

 ―― ムサビに入ってみて、魅力を感じるのはどんなところですか?

自分が知らなかった自分に出会えることです。さまざまな考えを持った人と出会い刺激しあう中で、自分のやりたいことも、自分自身が何者なのかも、少しずつわかっていくように感じます。

授業が「手本通りにつくれることが目標」ではなく、課題のテーマ決めから自分で行い、たくさんリサーチや分析をした上で作品ができあがるのを目指すという、原点に立ち返って考える機会が多いのも理由の一つかと思います。また、どんな挑戦も馬鹿にされない環境もありがたいなと日々思っています。


コロナ禍を経て、3年ぶりにキャンパスで開催する学園祭。エントランスに注目!


 ―― 学園祭(芸術祭)の準備段階では、どんなところに気を配りましたか?

私はエントランス(※)の制作班長なのですが、ほかの班員を上手に巻き込めるように気をつけました。もともと一人で完結させたい性分なんです。でも今回は、なるべく抱え込まないように、誰かに任せられることがないか常に探して、積極的にお願いしています。また、班員や部員とのコミュニケーションは大変だなと感じました。学年も学科もさまざまで、特に授業期間が始まると、予定を合わせて会うのが難しくなっていきました。そんな中で、どうすれば集団としてのモチベーションを維持できるか考えていました。

※芸術祭の期間中、入口に臨時設置される立体構造物

チームでエントランス設営作業

 

エントランス仮設置の様子

 


 ―― ムサビ芸術祭「まうじゃないか」の見どころを教えてください。

正門を通ってすぐのエントランスを、ぜひくぐっていただきたいです。コロナ禍を経てキャンパスでの開催となった今年は、3年ぶりにエントランスが建つんです。3年前に来場者として見たエントランスを、今年はつくる側となり、エントランス班⻑として力を尽くした思い入れのあるものです。

 ―― ありがとうございました。高校生をはじめ、美大・デザイン系大学への進学を考えているへのメッセージをお願いします!

美大生は楽しいです。興味のあるものは、全部手を出してみると面白い未来が待っているかもしれません。高校生の頃は、自分が舞台美術をつくったり、エントランスのような建築に近いものを扱ったりするとは思いもよりませんでした。頑張ることも大事ですが、何より今を楽しんでください。


(取材・制作:JDN「デザインノトビラ」編集部)


次の記事はこちら>【第4回】美大・デザイン系大学生に聞く、学生生活のリアル!(4)

武蔵野美術大学芸術祭2022「まうじゃないか」

日時:2022年10月28日(金)~30 日(日)10:00~17:30(最終日18:00)
会場:東京都小平市小川町1-736 武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス
入場:無料/予約制
予約方法:芸術祭公式サイトをご確認ください
https://geisai.jp/

読みもの

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ニュース

学生限定!「長谷工住まいのデザインコンペティション」が開催。高校生の応募歓迎

マンション開発を中心とした大手建設会社・デベロッパーの株式会社長谷工コーポレーションが主催する、「第18回 長谷工住まいのデザインコンペティション」。応募対象は高校生・大学生をはじめとした学生で、「集合住宅の新しいあらわれ」をテーマに、2024年11月5日まで建築プランを募集します。都市を構成する重要な要素である、建築の外観(あらわれ)を改めて問う今回のコンペ。審査員には「Dior Ginza」などで有名な建築家の乾久美子さん、同じく建築家の藤本壮介さん、増田信吾さんなど、第一線で活躍する豪華メンバーが並びます。さらにゲスト審査員として、コミュニティやケアの領域で制作、実践、研究、提案を行う文化活動家・アーティストのアサダワタルさんも参加。審査は、1次のアイデアコンペで選出された上位4組が2次に進み、模型の提出・プレゼンテーションを行う2段階方式。最優秀賞1点には100万円、優秀賞3点には各50万円、佳作10点には各10万円が授与されます。9月30日までに応募登録を行うと、昨年の審査の様子を収めた動画を視聴できる特典も。ぜひ、新しい都市の景観を生み出すような集合住宅の「あらわれ」を提案してみてください。
2024年8月1日(木)

KNOCK vol.1 -【結果発表】 デザインノトビラ「KNOCK」メイングラフィック募集

 結 果 発 表 個性豊かでフレッシュな魅力にあふれた作品の数々をご応募いただき、誠にありがとうございました。編集部の審査を経て、見事入選を果たした作品を発表いたします。最優秀賞「感性を刺激する強いノック」中西 達海神奈川大学附属高等学校 2年作品コンセプト“KNOCK”と聞くとドアを叩く様子を思い浮かべるが、それだけではない。私たちは五感で何か強い刺激を感じ取った時、今までにない新しい発想を生み出す。それらの外部からの刺激は、今までの常識や固定概念を打ち砕く自分自身への「ノック」である。この作品ではデザイン性も意識し、リアリティを追求するのではなく平面的な表現になるように作成した。今までの常識を強いノックで打ち砕く迫力を表現した。審査員による講評高校生の若さからくる力強さ、将来に向かって挑戦する情熱や意思が伝わってくる作品。作品のコンセプトが企画の趣旨と合っており、トビラをノックするという難しい表現を逃げずに描けていると思います。「自分がノックする」だけでなく、「外部からの刺激が自分をノックしてくる」という発想は、これからさまざまなものに触れ、感受性豊かに学んでほしいという編集部の思いとも合致しています。また、応募作品は筆や絵画などの具体的な表現が多かった中、本作は「五感」を意識して抽象的に表現されていて、「五感」や「目に見えないもの」をデザインしていくことが増えているデザイン業界にマッチしていると思い、受賞作品に選びました。審査員特別賞「輝きの中へ」山口 紗瑛野沢北高等学校 1年作品コンセプト新しいことや楽しさで満ちた、鮮やかに輝いているデザインの世界に胸を躍らせる気持ちをイメージしました。審査員による講評高校生らしいフレッシュさが魅力の作品です。女の子の瞳や表情からは不安とワクワクが入り混じった様子が伝わり、これから進路を考えようとする高校生のみなさんの背中をやさしく押してくれるのではないかと思います。また、カラフルな色づかいからは、「多様さ」や「未来の可能性」といったイメージが連想され、デザインノトビラが発信するデザイン・クリエイティブ領域の学びのイメージとも合致しており、掲載した際のサイトとの相性の良さも評価につながりました。審査にあたり、受賞作品の「感性を刺激する強いノック」との接戦を繰り広げた本作に、特別に賞を授与いたします。募集要項(募集は締め切りました)出題テーマデザインノトビラ新企画「KNOCK」のメイングラフィック募集この企画の趣旨「高校生のみなさんに、デザインの世界へのトビラをノックしてもらう」という内容に沿った、自由な発想の作品を募集します!「わくわくする気持ち」「将来に向かって挑戦する情熱」「道が開けていく様子」など、前向きで明るいイメージを求めます。賞最優秀賞(1点)Amazonギフトカード3万円分、作品を企画のメインページグラフィックに採用※該当なし(採用作品なし)、あるいは、内容が変更となる場合があります応募締切2024年8月30日(金)15:00までにフォームから投稿※終了しました参加資格下記いずれかに該当する方高校または高等専門学校に在籍している方高校卒業あるいは同等の資格をお持ちで、美大やクリエイティブ系の大学・専門学校等へ進学を希望している、20歳以下の方審査員デザインノトビラ&JDN 編集部美術・デザイン系学校出身のWebエディター4名が担当!日々、日本中のデザインに触れているプロの編集者たちが、あなたの作品を審査します。
2024年7月16日(火)

コンテスト型新企画「KNOCK」スタート!企業が高校生の作品を募集

高校生向けコンテスト型の新企画「KNOCK」とは?「絵を描くことが好き」「アイデアを考えることが好き」「ものづくりが好き」というデザイナー・クリエイターの卵のみなさん!クリエイティブを学び、将来を考える人のための情報サイト「デザインノトビラ」は、そんなみなさんから作品・アイデアを大募集する新企画、「KNOCK」をスタートします。「KNOCK」では今後さまざま企業が不定期にテーマを出題。高校生のみなさんだからこそ生み出せる、フレッシュで自由なアイデアや作品を募ります! 将来を考えるきっかけとして、作品発表の場として、まずは「KNOCK」でデザインのトビラを叩いてみませんか?高校生が「KNOCK」に応募すると、いいことが!あなたの作品が社会に出るチャンス!企業・クリエイターに作品を審査してもらえる!素敵な賞金や賞品がもらえる!応募のしかた募集中のテーマ一覧から挑戦したいテーマを選ぼう!締切までに作品をつくろう!作品応募フォームへの投稿で、応募完了!決まった期日まで、ドキドキしながら結果を待とう……!募集中のテーマ(新着順)ただいま募集は行っておりません。新しいテーマの発表をお楽しみに!これまでに募集したテーマデザインノトビラ(株式会社 JDN)「KNOCK」のメイングラフィック募集(8月30日15:00締切)始まったばかりの新企画「KNOCK」のメイングラフィックを大募集!サイト内で注目を集める、すてきなグラフィック作品を募集しました。最優秀賞(1点) Amazonギフトカード3万円分、作品を企画のメインページグラフィックに採用このテーマの募集要項を見る今後も続々と、このページでテーマを出題していきます!
2024年7月16日(火)
ニュース

大賞は穴吹デザイン専門学校2年生!「日本パッケージデザイン学生賞2023」の入賞作品が決定

公益社団法人日本パッケージデザイン協会(JPDA)が主催する、学生向けのアワード「日本パッケージデザイン学生賞2023」の入賞作品が決定。大賞に選ばれたのは、穴吹デザイン専門学校2年生の綾野裕次郎さんの作品「ボーッと⼊浴剤」です。パッケージデザインの新しい魅力と価値を学生と共に発掘・伝播していくことを目的に開催される「日本パッケージデザイン学生賞」。第2回となる今回は「ひらく」をテーマに、オリジナリティのあるパッケージデザインのアイデアが3カ月間募集され、全国の大学・専門学校から513点の応募がありました。受賞作品のべ29点のうち、大賞に選ばれた作品「ボーッと⼊浴剤」は、開封後は船となる入浴剤のパッケージ提案です。ゴミになる入浴剤の袋を、楽しいものに変えたいと考えた作品です。審査委員からは、「不要さトップクラスの入浴剤のパッケージを一気にプラスにする提案」「捨てることのできるおもちゃという視点でもとても実用的」「夢や遊び心を表現しながらも、社会課題に答えているスマートなデザイン」などの評価を得ましたなお、今回の入賞作品は、2025年5月刊行予定の『年鑑日本のパッケージデザイン』に収録されます。
2023年12月11日(月)