紅型の型紙制作や染色の技術、工程を踏まえ、学部生の頃からモチーフにしている月桃の花の広がりや雰囲気を改めて柄構成し、連続模様の着物を制作しました。
月桃の英名であるShell gingerから海の波と音を連想した波打つような構成や、蝶の羽の細かな柄を取入れながら見る人、着る人が明るい気持ちになれるよう鮮やかな色味を意識しました。生命力あふれる月桃の花が咲きはじめ、自身の誕生月でもある5月をイメージした配色となっています。着物全体に飛び交う蝶たちは輪を描きながら、裾から濃淡を変え染めることで立ち上っても見えるようにし、月桃の隈と共にアクセントにしました。
タイトルの《めいめい》には、明、名、命、鳴、May(5月)の意味を込めており、明るく前向きな気持ちでいられるよう、これからも周りの自然や人々に目を向けて作品制作を続けていけるよう決意も込めています。