タブレット端末やVR技術の普及、新型コロナウイルス感染症の対策のため、私たちの生活の中には“モノに触れる体験”が減少していると感じています。また、インターネットやスマートフォンの普及もあわせ、私たちは感覚の中でも“視覚”を酷使している現状があります。そのような現代社会だからこそ、今一度、“視覚”という感覚について、改めて認識し直すことが必要なのではないかと考え、遊びの延長線上で感覚を再認識できるツール“mememe”を企画しました。
これは、自分の手元で感覚を刺激する体験ができる展示のような知育玩具で、視覚や目に関することを、様々な感覚を通して一つ一つのボックスで体感できるようになっています。「息をする」「歩く」「ものを掴む」など、普段意識せずにしていること、見ているようで見えていないものに一度焦点を当てて意識してみると、小さくても新たな発見があると思います。今回の企画で得られたその小さな発見が、今まで見ていた世界や当たり前を壊し、自分の世界を広げていくことにつながることを願います。