AIの発達や情報伝達サービスの普及により、デザイン作業の自動化が進み、スキルだけではなく課題解決能力の高いデザイナーが求められる時代になった。その中で重要な課題の一つが「ダークパターン」である。これは、多くのデザイナーが心理学や行動原理を学んでいないことに起因する。表現力を重視するあまり、意図せず強引な購入誘導を行ってしまうケースも少なくない。そのため、ダークパターンを減らすだけでなく、人間の心理や行動を理解し、ユーザーに自然な行動を促すデザインがデザイナーには求められている。
本研究では、遊びながら学べる「ダークパターンWEB」を提案する。OECDのダークパターンの分類を元に、認知されて欲しいダークパターンを複数取り入れたLPサイトを制作した。そのサイトで遊ぶことによって、ダークパターンへの観察力を養うことを期待している。調査の結果、ダークパターンは毒にも薬にもなるということがわかった。また、ダークパターンとうまく関わるためには、WEBサイトやダークパターンへの観察力を高めることが有効であると考える。