【作品コンセプト】
こどもの頃に観ていたヒーローたちを、大人になった今でも身近に感じたい。「童心に帰りたくなるジュエリー」をコンセプトにバックルを制作した。
ヒーローはさまざまな装飾をしているが、何気ない日々に存在が感じられるよう日常使いしやすいバックルにした。
大人に向けたアイテムのため立体的にして重厚感を表現し、また幾何学模様を用いることで機械的かつ変身ギミックを感じられ、童心がくすぐられるデザインで制作した。
【制作プロセス】
紙模型をもとに、銅板を各パーツに合わせ切断し、折り曲げていく。このとき、鏨(たがね)で溝をつけることで鋭角にし、シャープにできた。幾何学パーツは、板をはり合わせることで機械仕掛けの雰囲気を出した。試作では接合を全てろう付けで行ったが、効率化と仕上げの美しさを検討し、ろう付けに加えてリベットと半田付けを用いた。銀めっき後は古美仕上げを施すことで、全体に重厚感と格好良さのある機械的な印象になった。
第54回 文化学園大学 造形学部 卒業研究展 学長賞作品