【作品コンセプト】
仕事とオシャレを両立したい女性たちに向けた、「働く人のためのジュエリー」を考案した。
モチーフとした羽根ペンは、強弱や濃淡をつけながら長い線を書くことができる利便性から、長らく使われていた筆記用具である。そのイメージから長く重宝され知的な印象を与えるジュエリーを目指し、色鮮やかで美しい羽根を持つ鳥を参考にすることで、華やかな印象を与えるデザインを意識した。
【制作プロセス】
銅板で羽根の外形を切り出し、銀の角棒を銅板表面の中央にろう付けして羽軸とする。有線七宝を施し、焼艶仕上げにする。ペンをモチーフにしたスティック(かんざし)は、ワックスを旋盤で削り出した柄のパーツとすり出したペン先のパーツを溶着させたものを原型にして真鍮で鋳造する。ゴム型を取り量産したペンのパーツにスティックとなる真鍮棒をろう付けする。スティックの受け金具を真鍮板で制作し、七宝本体を爪留めして完成。