アクリルパーテーションは、新型コロナウイルスが5類感染症になると共に大量に廃棄されたが、2種類存在するアクリル板の分別の難しさやリサイクルコストの高さからリサイクルが進まずに、9割以上が環境負荷の大きい焼却処分となっていた。
そこで素材をそのまま加工し、デザインやアイディアで価値を高めた製品に生まれ変わらせるアップサイクルが有効であり、重要だと考えた。
成果物は「ReAcryl」である。既存のアップサイクルではアクリルの高い光の透過率を生かすケースが少なく、尚且つレーザーカットした板を組み立てて制作していた。板状の縛りから抜け出し、より自由で魅力あるアップサイクルにするため、アクリルパーテーションを積層接着して光を90°曲げる直角プリズムを制作し、光を利用するボードゲームに仕上げた。
光の道筋を作りながら対戦する独自のルールが特徴である。ターン制で駒を移動・回転させ光の道筋を作っていき、先に自陣から敵陣まで光を到達させる事ができたプレイヤーの勝利というゲームである。