私はこれまで、ただただ感覚的に、綺麗だと思ったものや瞬間を写真におさめていた。大学4年間で撮影してきたものを見返してみると、水を被写体にした写真が多いことに気がついた。1年次から、作品制作で提出している作品も水が被写体となっている。本作は、何故私が水を撮り続けているのか、その答えを探るための作品である。
自分の思う通りにならない自然現象や、そこにある水たちは、美しく撮影できた時の達成感や特別感が得られると考えているため、噴水などの人間がデザインしたものや、人工物は可能な限り排除し、自然光で撮影を行った。
水は、我々にとって身近な存在である。しかし、写真になった水たちは、肉眼では見えない一瞬の表情や質感により、日常から離れた存在となり現れる。
普段出会うことのできない美しさと不可解な状態に私は、非現実感を覚え、そこにある特別感を追い求めているうちに、水を撮っていたのである。