デザイン総合

組織・仕組み・サービスなどのデザインを学ぶ

デザイン・クリエイティブの世界への入り口となる「 12ノトビラ 」の各カテゴリを紹介しています。

「デザイン総合」は、デザインする対象を問わず、さまざまな領域をまたいだデザインについて学んでいくカテゴリです。「もの」のデザインだけではなく、組織やビジネス、仕組みなど、かたちのない「こと」のデザインについても学ぶことができる学部・学科を紹介しています。社会におけるデザインの意味や役割が変化しつつある中で、これからさらなる注目を集めていくカテゴリです。

デザインマネジメント

デザインについての理解だけではなく、経営やマネジメント、ビジネスについても学びながら、企業におけるデザインの価値を高めていくことを学ぶカテゴリです。企業のロゴマークといった「グラフィック」に関わる部分や、「プロダクト」領域である製品のデザインについても理解する必要があり、総合的なデザインについての知識はもちろん、ビジネスや経営に生かしていくための知識と技術を学んでいきます。学部・学科によっては、「グラフィック」「プロダクト」のカリキュラムの中で学ぶ場合があります。

サービスデザイン

かたちのある「もの」としての製品(プロダクト)のデザインだけではなく、使い手(ユーザー)や顧客(カスタマー)の視点から、サービス全体をデザインする知識と技術を学ぶカテゴリです。ビジネスについての理解を深めながら、プロダクトやコスト、オペレーションといったサービスの仕組みをデザインすることで、顧客が満足し、利益が生まれることで持続可能なサービスをつくるための知識を学んでいきます。学校では、ビジネスや経営についての授業と合わせてデザインの思考方法について学び、実習を通してプロジェクトの企画制作・運用などを経験していきます。

ソーシャルデザイン

環境汚染や少子高齢化、過疎化、賃金格差、貧困など、さまざまな社会課題をデザインの力で解決するための知識と技術を学ぶカテゴリです。近年では持続可能な開発目標=SDGsといった言葉を通して社会課題への取り組みが注目され、今後さらに求められていくであろう領域です。


「サービスデザイン」や「プロダクト」といった他の領域をまたぎながら、社会課題の解決のために必要なデザインの思考方法や、実践方法について学び、継続的な取り組みとして実現するための仕組みのデザインを学んでいきます。学校によっては、身近な社会課題の解決をテーマに、イベントやワークショップといったプロジェクトの企画運営を通して、実践的な経験を積むことができます。

デザイン基礎

特定の領域のデザインではなく、デザインの基礎となる考え方や技術を身につけるカテゴリです。デッサンやスケッチなどの実習を通した描画力や造形力の習得をはじめ、色や素材についての知識やアイデアの発想方法などを学ぶことができます。


参考文献

  • 木浦幹雄「デザインリサーチの教科書」ビー・エヌ・エヌ新社、2020

  • マック・スティックドーン、ヤコブ・シュナイダー「THIS IS SERVICE DESIGN THINKING. Basics - Tools - Casesー領域横断的アプローチによるビジネスモデルの設計」ビー・エヌ・エヌ新社、長谷川敦士監修、2013

  • 村田智明「『ソーシャルデザイン』の教科書」生産性出版、2014

  • 八重樫文、安藤拓生「デザインマネジメント論 ビジネスにおけるデザインの意義と役割」新曜社、2019