さまざまな「製品」のデザインを学ぶ
文房具やカトラリー、家電製品など、日用品として使用される「製品(プロダクト)」のデザインを学ぶカテゴリです。立体的なかたちを考えるための造形力をはじめ、設計図の書き方、3Dソフトウェアの使い方、加工技術、素材などについて学んでいきます。実習では、モックアップやプロトタイプと呼ばれる試作品の制作技術も身につけ、3Dプリンタを使用した制作を経験することができます。学校によっては、商品企画や市場調査といった製品をつくる前の段階やビジネスについて学ぶ授業や、環境問題について学ぶ中でエコロジカルデザイン・サスティナブルデザインといったテーマを学ぶ授業もあります。
また、スマートフォンや家電などの電子機器のデザインを学ぶ場合、使い手(ユーザー)の視点から製品の使いやすさをデザインする「UI・UX」や、「機械工学」「電子電気工学」「情報工学」といった「エンジニアリング」領域の授業がある場合があります。
なお、大量生産を前提とした工業製品のデザインを意味する「インダストリアル(工業/産業)デザイン」という名前のついた学部・学科がありますが、プロダクトデザインを学ぶ学部・学科名として使用されていることが多いです。
自動車やバイク、電車、船、飛行機といった乗り物のデザインについて学ぶカテゴリです。
安全性や堅牢性がより重要となるカテゴリのため、塗装やクロームメッキ、ガラスといった素材や、タイヤやエンジンなどで使用されるパーツなど、本カテゴリ特有の知識や技術を学んでいきます。
なお、「自動車・乗り物」は使用される部品の数が多く、複雑な構造について知る必要があるため、製造についての知識は「エンジニア」カテゴリで扱われることが多いです。興味のある方は、「機械工学」「航空宇宙工学」「船舶・海洋工学」のカテゴリについても調べてみましょう。
参考文献
釜池光夫「自動車デザイン―歴史・理論・実務」三樹書房、2013
日本インダストリアルデザイン協会「プロダクトデザイン[改訂版]: 商品開発のための必須知識105 」ビー・エヌ・エヌ、2021