より多くの人に木という素材の良さを知り利用してもらうために、魅力的なブランド提案をしようと考えた。まず、日常生活で頻繁に利用されるものの中から、木の素材感をダイレクトに伝えることができる「家具」に着目した。次に、家具の製造過程で生じる多くの木屑や端材から生地を作り、それを利用して「衣服」と「生活小物」を制作した。これらを合わせて、ブランドイメージを提示するインスタレーションをというかたちにまとめた。
【家具(椅子)】
極めて細い支柱と座面の回転機構をあえて木製で再現することで木の存在感を引き立て、「爽やかな違和感」を表現した。
【衣服(ジャケット)】
衣服は身につける人のアイデンティティを象徴するものでもあるので、その人が森林問題に関心があることをそれとなく示唆することもできる。あえて腕を長くしシワを溜めることでパキッとした素材感を見せるなど、細部のデザインで洗練さをアピールした。
【生活小物(財布・カードケース)】
革でも布でもない新しい質感のナチュラルなキャラクターとコントラストの強い素材のパーツ類がうまく噛み合うようにデザインした。