私たちの日常の様々な光景は、いわゆるその場に要請された物が正しく配置されている。私は時折、その当たり前である光景がひどく退屈に思えることがある。
本作品は、退屈に思える凡庸な場に対して、その場が要請していない異物を実際に加えることで、場と物の関係性を崩し、どこかクスッと笑える様を作ろうと試みている。
このような光景に実際に遭遇したかのように楽しんでほしい。私たちにとって当たり前であることを、当たり前でない態度で捉えることは、眼前の光景がより愛らしく見えるのではないだろうか。
2022年:2022 フォックス・タルボット賞 第一席
2021年:GAKKOTEN 奥山淳志 選出
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