『開け閉めで切り替える あかりと意識』
身の回りにあるモノや本来そう使わないモノでも、別のカタチになりうると考え、観察を行った。その中で、普段何気なく開閉していたカーテンが、その開閉度合いや光の強さなどによって、生活者の意識(気分)に変化を与えていると感じた。このことから、開閉による光と意識(気分)の変化を、他のモノで再現できないかと考えた。「開閉」という動作と感覚、それに伴う光の変化によって意識(気分)を切り替える照明の提案である。
【ファスナー×照明】
照明に単なる「開閉」の要素を取り入れるのではなく、普段照明から感じることのない感覚を取り入れようと考えた。
・触覚:引く/捲る感触、質感、開閉時の独特な抵抗感
・聴覚:開閉時の独特な音
・視覚:馴染み、纏まり、形状の変化
これら多くの要素をもつファスナーを代替とし、使用用途によって調節できる様にした。また、ファスナー単体では構成できないため、照明を革のカバーで覆う形にし、暗闇の空間の中で照明部が強調されるようにした。