私は散財癖があり、欲しいものを見るとすぐに買ってしまう。欲しいものが目の前にあるとき、一度帰って考えるなど一時的に我慢することも難しいのである。しかし、友人が欲しいものを見つけ購入を悩んでいるときは「今は無くとも大丈夫だろう」「一度帰ってサイズ感を確かめよう」というように客観的に冷静な判断ができる。この2つの視点を映像に取り入れることで、主人公がお金を使う様子をそのまま動きとして見せることができ、また視聴者に自身のお金の使い方と照らし合わせてもらうことで共感と反省を促してもらうことができると考えた。
「散財に気をつけよう」という説明然とした作品ではなく、ポップで面白おかしいアニメーションにするために、肌の線画を色トレスし、キャラクターの陰影をシンプルにすることで柔らかい印象をつけ見やすい映像にした。同じカットを繰り返し使うことで、クレーンゲームの景品が取れない状況を繰り返していることをプレイの状況を直接描写しなくとも表現することができた。