「後悔」を表現する3DCGアニメーションの制作を目指した。表現方法として、「写真フィルム」というひとつのモチーフに絞って展開させることで、作品全体に一貫性を持たせつつ、内容が伝わりやすくしようと試みた。
「後悔」とは過去の出来事に関することであり、そこから過去と今を繋げるメディアとしての「写真フィルム」に関心を持ち、これをモチーフに過去と今がつながるアニメーションを作ろうという発想につながった。「後悔」というテーマと「ひとつのモチーフを展開」する映像の仕組みは相性がよかったと考える。その理由として、主人公の男が同じ部屋にしかいない=写真に撮られたようにその中しか動けない、というように、後悔に足をとられ現状から進めないことと、物理的に動けないことをオーバーラップさせ、「写真フィルム」という土台に「後悔」というテーマを乗せて表現することができたからということが挙げられる。