インフルエンザの検査方法は、一般的に鼻咽頭まで綿棒を挿入し採取した検体を検査する方法であるが、鼻の粘膜に触れると痛みがあるため、とりわけ子どもは検査に対して負のイメージを持つものである。こうした検査への不安感や恐怖感を軽減するためには、その理由を知ることで心の準備を促すプレパレーションが必須と言われている。そこで本研究では、インフルエンザの検査への不安感や恐怖感を軽減させるプレパレーションツールを制作した。
子どもが興味を持って理解しようとすることが重要であることから、主人公のキャラクターが、鼻孔内を冒険し痛みの原因を調べていくシナリオを考え、検査の重要性を理解できるように設計した。鼻孔内と医療器具の描写は、漫画特有のデフォルメなどは避けて、本物に近い表現にすることで、実際に処置器具を見た時の違和感をなくし、また、避けることができない不快感や痛みが生じることも伝えることを意図した。