形やサイズが市場の規格に合わない野菜は「規格外野菜」とされ、その多くは廃棄されている。SDGsに対する関心が高まる一方で、その存在はあまり知られておらず、ネガティブにとらえられている。「規格外野菜」を個性的で魅力的な存在としてポジティブにとらえることで、その認知度を高め、人々が親しみを感じるきっかけとすることを目的として、これをモチーフとした図案をデザインし、インテリアファブリックに展開した。
形の特性を活かしたカラフルでにぎやかなもの、線画による繊細なもの、型染への展開を意識して単純化したものを中心に、様々なカラーバリエーションでプリント布を制作した。同時に、廃棄される野菜の皮などから抽出した染料で染色した型染布も制作し、これらを用いていくつかのアイテムを試作した。個性的な形の野菜の存在を自然に認識できるアイテムとして規格外野菜の形の魅力を伝えることができるデザインになったと考える。