本研究では、災害時の避難所生活をできるだけ不便なく過ごす方法を検討し、間仕切り装置2種をデザイン・制作した。
一つ目は居住用間仕切り装置である(図1)。床面積4.86㎡で、人数や避難期間に合わせてパーツを増減し、床面積を変更することができる。壁面上部には猫型の切り抜きを施し、内部の様子を伺えるようにした。間仕切り内部にはベンチや収納棚に可変できる什器を置いた(図2)。二つ目は共用間仕切り装置である(図3)。床面積1.7㎡で、授乳や着替え等、プライバシーの確保が必要な際に使用する。図4には、2種類の間仕切り装置を避難所にレイアウトした例を示した。図左は災害発生時、図右は避難者数が減少した際のレイアウトである。図右においては、間仕切り内部で使用していた什器を用いて人々が集う場所をつくり、コミュニケーションを促している。
2種類の間仕切り装置がもしもの際に役立つ一提案になればと考える。