本研究では、床面の誘導サインを対象とし、都営地下鉄戸越駅構内のエレベーターへの誘導をモデルケースとして、有効なサイン計画を行った。
ライン、連続配置の矢印、大型立体床面標示の3種類に対して、誘目性、可読性、誘導性の観点から比較評価を行った結果、大型立体床面標示が総合的に優れている結果となった。また、分岐箇所には矢印標示を置くことが決定した。大型立体床面標示は、大きさを抑えるために横長に。目を引くように影を付けて直方体に見えるようにデザインし、文字は可読性を損なわないサイズ・配置を検討した。矢印標示は、小さい中で情報を伝えるため、矢印の形を邪魔しない配置、デザインを意識した。両デザインとも駅構内に設置されている出口誘導サインと同じ黄色にした。
本デザインを駅構内に施工し、歩行者の調査を行った。その結果、全体の1/3の人がシートを注視しており、立体床面標示の誘目性の高さを確認できた。