災害時、避難所は被災者の生活再建を支えてきた。しかし、被災者というのは一括りにされがちであるが、性別や年齢によって必要な支援は異なり、多様なニーズに対応する必要がある。そこで本研究では、被災した子どもの心のケアに着目し、防災倉庫に備蓄品として保存でき、災害時には子どもがおもちゃとして遊ぶことができる箱を提案した。
全3種類ある箱は、災害前は中に備蓄食料などを入れて保管ができる。災害発生後は、箱内の物資を配布したのち、解体することで子どもの避難所生活を支える段ボールおもちゃになる備蓄品箱を制作した。備蓄品箱に新たな価値を加え災害支援の幅を広げるとともに、避難所で発生する資源を有効活用した点が特徴である。