筋電義手とは、筋肉収縮時に生じる電気をもとに手の動きを再現する義手であり、機能性と美観性に優れていることから上肢切断者から装着希望が多いが、処方率は2%と僅かである。この背景には、ユーザにとって筋電義手の操作が定着しづらいことが考えられる。
本研究では、把持対象物に対して適切な把持形態を出力するAI義手の開発を目的に把持形態分類AIを構築し、画像サイズの違いにおける把持形態実験をおこなった。結果、水平把持の分類精度はいずれの条件でも100%、つまみ把持でも最大90%以上の精度を実現できたが、画像サイズが大きくなることでつまみの分類精度が低下する新たな知見を得ることができた。